電線があることって案外考えないよね
読書と編集 千葉直樹です
今、「ITエンジニアになろう!」講座の3回目の講義内容の構想を練っています。
この講座は、
- コンピュータの基本構成と動作
- ソフトウエアの構成
- ネットワーク要素
- プログラミング言語とフレームワーク
という4回の講義からなっています。
特徴はハードウェアに近い部分の話に力をいれていることです。1回目はCPUのハードウェア的な側面を中心に、2回目はコンピュータのマイクロコードからBIOSなどを始めとしてOSが立ち上がるまでや、OSがアプリケーションソフトウエアとどのようにつながっているかをお話しました。
3回目は「電線」から話そうと思っています。
今はWiFiとかモバイルネットワークが普及し、インターネットすらほとんど意識しない時代になりました。アプリケーションサービスはいつでも使えて当たり前。そういう時代。
しかしエンジニアたろうとするなら、これらがどのように動いているのか、考えるとなく考えると言うか、そりゃそうだよなというような物理的な接続のことを知っておいて損はないと思うのです。
「電線」は邪魔だなあと思っている人がたくさんいることでしょう。いい景色も電線のせいで台無しということはよくあることです。
でも、私達の暮らしは電線なしには成り立ちません。
電気が電線を伝って送られてきていることは、日頃からコンセントをよく使うのでわりと意識しているでしょう。ではネット接続は?
これも、通信ケーブル(銅線や光ファイバー)なしには成立しないものです。スマホだって、基地局から先は光ファイバーなどのケーブルでつながっています。それはモバイルネットワーク設備とインターネット設備を介してサービスを提供するサーバにつながっている。日本からアメリカの間にもたくさんの光ファイバーが海底に引かれていて、それで通信ネットワークができあがっているわけです。
もちろん、WiFiやモバイルネットワークだって、目に見えるケーブルがないだけで、そこには通信路が構成されているわけですね。
これ、あたりまえといえばあたりまえ。
ITエンジニアは、一般の人たちよりほんの少しそれらを意識しておくと良いと思います。例えばWiFiが当たり前に使えるというのがどんなことなのか知ると、ネットワークの各種のプロバイダとの契約もきちんと理解できるようになります。
自分が使うネットワークの用意ができないようでは仕事にならないし、知識があるのとないのとではかかるコストが大きく違ってくることもあるのですね。
というわけで、今や絶滅危惧種になりつつある「電話」の話から始めようかなと思っています。これ、電線とその上に乗っているサービスの話をするにはなかなかよい教材なんです。昔の電話の話から通信を解き明かすアプローチは案外少ないのではないかと思います。
初期の電話から現在のネットワークまで1.5時間で話すチャレンジです。
来ていただく方に楽しんでいただけるよう工夫を重ねようと考えています。
次回の「ITエンジニアになろう!」の講義は2月14日に札幌で実施します。
1回目、2回目に参加されていなくても大丈夫。本格的なITエンジニアになりたい方のご参加をお待ちしています。