テレワークで考える本当の共有(1)
読書と編集 千葉直樹です
急に在宅勤務だ!テレワークだ!ということで、とりあえずZoomみたいなテレビ会議から入るところはあるでしょう。でも別に会議ばかりやるのが仕事ってわけではないわけで、では実際の所どんなことをする必要があるのかということについて考えてみます。
とりあえず、ガチガチの社内システムを使うという話は横に置きます。これは要するに社内システムに家からアクセスできる道を作るという話になって、企業によってそれは異なるものになるはずです。一概に議論できることではありません。
それ以外に、わりとどこでもやることとして、文書を作成するというものがありますね。
WordとかExcelとかPowerPointとか。もちろん他のツールでも良いですけど、よく使われていると思います。
で、それは作ればいいというわけじゃなくて、誰かに見せるもののはずです。純粋に自分用に作るってこともないわけじゃないですけど、会社で仕事をしている以上、作ったものは誰かに見せる。
このやり方というのが案外古臭くて、結果的にテレワークを妨げるということになりやすいのです。
小さい会社とか、小さい組織でよくあるのが、共有サーバを設置して、そこにファイルを置くというやつですね。
これ、社内で使う分にはまあいいんですけど、テレワークにすぐ使うわけにはいかないことが多い。社内にあるサーバを外から覗けるようにするのは技術的に難易度が高い上に、セキュリティリスクもあります。たいていは個人アカウントでアクセス管理なんかしていないことが多いからです。もともとセキュリティ管理していないので、「テレワークはできない」という結論になるパターンです。
で、このへんはどうもよくわからないから、メールにファイルを添付して共有しようという発想が出てきます。でも添付ファイルの機密を守るために暗号化しよう。復号化のパスワードを同じメールに書いたらまずいから別のメールで送ろう。
と、真面目にやっている会社、まだあるでしょう?正直に言いなさいよ。怒らないから(^^)。
まず、メールでファイル送るのは共有ではありません。これはコピーを作っているだけです。しかも暗号化してもセキュアじゃないのです。ファイルのコピーが誰かの手に渡る可能性があるし、そのパスワードを書いたメールも渡っちゃうかもしれないでしょう?人の頭で考えたパスワードなど今では破るのは簡単です。しかもファイルのコピー渡しちゃってるわけですから、それなりにコストをかければ読むことができてしまいます。大抵はそのコストをかけるほどのことが書かれているわけじゃないんですけど。
うちはメールじゃなくてチャットシステムを使ってます。チャットでファイル送っています。っていうのも同じですから。念のために言っておきますが。
送るのはファイルじゃなくて、ファイルへのリンクでなければなりません。ファイルの在処ってことです。
ということは、ファイルは、共有する人たちが見ることができる場所に置いてある状態にする必要があるということになります。
これが社内にある共有サーバだと難しいという話は先にしました。
では、どこに置くのか。それはクラウドですよ。というのが結論になります。
すると、意味もわからず「情報漏えいがー」という人が出てきます。
そういうことを言う人って、大抵メールに文書添付して送っているものだったりするので呆れてしまうのです。
ここで重要なのは、きちんと自分の身分を明かして必要なファイルにアクセスするのだという意識です。そこがあやふやで管理できていないから情報漏えいは起きるのです。
逆に言うと、アカウント管理がしっかりできていたら、クラウドでも社内の共有サーバを使うのと同じくらいのセキュリティ管理はできるということです。メールで資料送るよりずっとセキュアです。
ここまででほんの少し先が見えてきたと思います。
クラウドと、セキュアなアカウントがあればテレワーク環境を作るのは比較的簡単ということになるわけです。
少し長くなったので、この続きは明日にしようかな。
読書と編集では、このあたりの話を基礎から学ぶための講座として、
を用意しています。Googleに偏っていますが、考え方はどのクラウドを使うにしてもほとんど変わりませんので、他のクラウドを使う場合の考え方にリファインした講座も可能です。
本気でテレワーク考えなきゃと感じている経営者のみなさんや、急にテレワークって言われたけどどう考えたらいいのかわからないという現場の皆さんに届くと良いなあと思っています。
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