本棚から古い技術書を発掘した

読書と編集 千葉直樹です

僕のメインパソコンの周りは、とても混沌とした状態だ。さまざまなハードウエアの箱(捨てればいいんだけど)があったり、前のマシンから取り出しておいてあるハードディスクがあったり、子どもたちが小学生の頃に作ってきた入れ物(なんだろう?ホントはゴミ箱だったのかな)の中にごちゃごちゃに入れてあるものの中から初代のポケモンをやったゲームボーイが出てきたり、という感じ。

机の下にはあまりアクセスしない引き出しとか本棚がある。その本棚にどんな本があったっけなあと引っ張り出してみたら、こんな本が出てきた。

この天使のデザインが好きと言う人もいたなあ。

パラパラと見たら、なんのことはない初期のHTMLの解説書だ。最初の方にMosaicやNetscapeが出てきたりするところが渋い。

これいつだっけなあと奥付を見たら95年だった。

この手の本、ばらばらといろいろ出始めた頃。それにWindows95が出た年だ。

Windows95がインターネットアクセスを一般化したというのはまあ本当なんだけど、最初のバージョンにはインターネットのダイアルアップの標準的なアプリは入っていなかったと思う。そういうのは後から出たオプションパケージみたいなので追加されたのだ。

まだいろんなツールを自分でダウンロードしてきて、ダイアルアップ環境を作るのが当たり前の頃だったし、まだパソコン通信の時代で、インターネット接続プロバイダ自体がほとんど存在していなかった。

僕がいた会社は比較的早くイントラネット環境が整えられた。そして、たまたま担当したお客様のサポートに必要ということで、僕(だけが)自由に使えるUNIXマシンがあって、そこでごにょごにょといろんなことができたから、まあ早くからWebページを作るということも試していて、ちょっと真面目にやってみようと思って買ったのがこの本だと思う。

同じ頃に手に入れた本には、「CGI&Perlポケットリファレンス」とか、XMLの本とかがあって、混沌とした中でどうやって動的なWebページを作るか探っている時代だった。

接続プロバイダがない頃だから、もちろんレンタルサーバなんてなかったし、自分のパソコンで何かWWWサーバを動かして作ったページを見るくらいがやっと。

オープンソースという言葉がまだ定着する前で、有償・無償のソフトウエアがごちゃごちゃと論争を巻き起こしていて、今みたいに自由に有用なソフトウエアが手に入れられる時代ではなかった。

考えてみれば、Netscapeは有償ソフトだった。ブラウザが有償である。それを壊したのがMicrosoftで、Internet explorerをWindowsにバンドルして、ある意味タダで使えるようにしたので、紛争が起きたくらいだ。

インターネットの商用化が進んだ今ではちょっと考えられない様々なことがあった。

時代はどんどん進んで、インターネットという概念自体が普遍性を持って「The Internet」という言葉自体がほぼ忘れられ、その上のサービスが認識されるようになったが、当時はインターネットを使うということ自体がなかなかすごいことだったのだ。

「ホームページデザイン」というタイトルだけど、デザインという要素はほとんどない。接続の仕方とか、ブラウザの入手法方とか、あとはHTML2.0のタグの説明。むろんこの頃はCSSもなかったのだなあ……

それでもこの頃からVRMLなんていうのがあって、3Dをやろうという機運があったのだな。立方体がぐるぐるまわるとかまあそんな程度だったけど。

たぶんこの本は20年くらい開かれずに本棚におさまっていたのですね。今は技術書と言うよりは歴史書だな。

僕は本を手放せない人なので、たまにこんな面白いものも発掘できるのですね。

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