ねこのきーちゃんと内省
読書と編集 千葉直樹です
なんだそれ?
夕方になると、きーちゃんが膝に乗るからいつもの場所に座れという。そして、こういう風になにか考えているふうをしているのだ。

音に反応したりして色んなところを見たりする。じーっと見ている。
と言うよりも、ぼーっとなにか考えているふうなのである。
ぼーっと考える
僕もぼーっと何かを考えていることが多い。聞こえる音とか、見えている光景に反応はするけれど、その事について考えるのは一瞬で、あとは考えるともなく考える。
思考はあちこちを彷徨う。目的なく考えている。それは本当に色んな分野に渡る思考である。
僕は興味を持ったらすぐに調べる習性がある。調べても忘れてしまうことの方が多いのだが、なにかその枠組みとかパターンのようなものは残っていて、ぼーっと考えていると何かと何かが急に繋がるようなことがよくある。
そうやって結びついた思考のクラスタが、さらに枠組みを作っていく。
そういう時間がとても大切なのである。
とても原始的なもの
きーちゃんがどんなことを考えているかは知る由もないが、ぼーっと周りを見ている感覚は僕と変わらないのではないかと思う。
無意識に近いのだろうが、なにか考えていて、次の行動の時にそれが生きる。
気まぐれに動いているようで、いつも同じことをしている訳では無いから、きっとなにか閃くこともあるのだろう。
表現の仕方は異なるけれど、ヒトがやっていることも大差ないのではないか。
ぼーっと考えるともなく考えるというのはとても原初的なものであって、どんな動物にもそなわったもののような気がする。
この本を思い出した。
昆虫の行動から心というものを考える本である。
同じことを繰り返しているようでも、ある日突然違う行動をする。それが心の始まりではないか。
僕の毎日もそんなものだ。
そこにはぼーっと行き来する思考があるような気がするのだ。