行動変容の本当のインパクトは数年後にくる
読書と編集 千葉直樹です
久しぶりに外で仕事をして考えた
昨日、セールスとかライブに対する価値観が変わるかもという話を書きました。
この記事を書いてから、久しぶりに仕事で外出をしました。
訪問先に向かう道々で、街の中はどんな様子かなあと見ながら行きました。
電車の様子はまだもとにもどった感じはしませんでした。
平日の午後ということもあるのですが、これまでは大抵シートが埋まるくらいは人が乗っているのですが、昨日はシートが結構空いていて、立っている人が結構いるという状態でした。
みんなソーシャルディスタンシングを意識しているようでした。
お店はだいたい開いていて、がんばって営業をしていこうという感じでした。人がどれくらい入っているかは微妙な感じ。
まあ、今の状況だとまだまだもとに戻るというわけにはいかないのだなと思いました。
子供達のこと
昨日、価値観のことを書いたので、どんな風に変化するのだろうとずっと考えているのですが、歩いていく道で帰宅する小学生を見て、ハッとしました。
それは価値観の変化が世の中に与えるインパクトは数年後から本格的になるということでした。
うちの子供達は、クルマの運転をしません。自転車にも乗りません。二人とも不要なリスクを負う必要はないと考えています。
そして、子供達が小学生中学生のころは週末ごとにクルマで出かけることが多かったのですが、実は子供達にとってはクルマに乗っているのがあまり好きではなかったというのですね。家にあるものが便利で、外に出ると自由が効かなくなるという印象があったようです。
小学校入学前からインターネットが使える環境があり、ゲームもし放題(僕がガジェットオタクなのでほとんどのゲーム機がそろっている)で、ケータイも小学生の頃から持たせていました。
小学校ではインターネットのリスクをきっちり教えるようになった頃で、二人とも今でもネットは慎重に使います。もちろん、僕自身がネット歴が長く、日頃から様々な話をするということも大きいのですが、本当に慎重で、今までトラブルらしいトラブルにぶつかったことはありません。
たぶん二人にとっては今の環境で必要なリスク回避行動をとっているだけなのでしょう。
友達の話を訊いても、クルマに乗っている人はあまりいないと言います。収入が少ないから買えないという議論がよくされますが、それよりも必要性を感じないというのが本当のところのようです。
もともと住んでいる環境がクルマを必要としていないということももちろん大きいのですが、長男は今地方都市にいて、僕から見たらクルマがないと不便だろうと思う場所に住んでいるのですが、本人は必要な場所には公共交通機関(バス)を使って行くし、バス停まで20分歩かなければならないけどそれはまったく平気なのです。
クルマを買うメリットは僕が若い頃とは全く違っていると痛感します。売れるわけがないという感じですね。
まあ、僕の近い周りのことだけですが、案外小学生ころの体験というのはあとあと影響するのだなと思いました。
今、まさに起きていること
今の小学生にとって、今回のコロナ騒動はかなり大きな出来事として刻みつけられるでしょう。学校に行くことができない時期が長く続き、学校で急に友達との距離をとるように言われ、教室を変えてまで机の間隔をとるようになったことは大人が考える以上の強い印象を残していると思います。
これ、大人が思っているように元に戻るものではない感じがします。
感染症対策ネイティブな人たちが今後数年で社会に影響を与えていくことになります。
人と会うにしても適正な距離を取る。そういうことが芯から身についている人々が人が密集する状態をどのように感じ、どのように行動するようになるか。想像力をもって考える必要があります。
仕方なくリモートワークをやっている場合ではありません。リモートで仕事ができない職場には優秀な人材は集められなくなるでしょう。リモートじゃないにしても、それなりに合理的な社会的距離がとれる対策のない職場には人は来なくなります。
交通機関やお店もそうでしょう。安全性に対する意識は今考えているより影響力が大きいと考えなければなりません。
小学生の姿を見ながら、やっぱり今の人の集まるライブはもうダメかもしれないなと思いました。