ノートを終わりまで使う
読書と編集 千葉直樹です
ノートの思い出
なんとなく以前書いたような気もするのですが、まあいいや。
ひょっとすると文具好きあるあるなのかもしれません。僕はノートとかメモ帳とか手帳とか大好きなのですが、いかんせん最後まで使わないことが多いのです。そんなことでは文具好きを名乗ってはいけないと叱られそうですけど、いろんなモノに目移りするからですね。そういうタイプ。
ノートが大好きではあるのですが、ノートを取るというのは苦手な方です。
学生の頃も、まともにノートをとれたという感じがしないし、それに輪をかけてそれを後で読むということがなかったのです。後で見もしないノートをとる意味なんかあるのだろうか?
でも、ノートをとらないと勉強している感をだせないじゃないですか。自分の気持的にも。
これはたぶん興味のあることは読んだり聞いたりするだけで覚えてしまうということと、興味のないことは徹底的にやらないということが僕の性格の中心にあるからなのだろうなと思います。
もうひとつは、実際にやってみるというか体験してみることが面白くて、それで覚えることが多かったことですね。なにかやっている時にノートをとるとか面倒でできないのです。それで失敗したことや後悔したことは数知れずあるのですが、まあそういう性格なのだから仕方がない。
そんなわけでノートは新しいものを買っては使い散らかすということが多くなったのでしょう。
ちょっと変わったこと
僕のやることはこんなふうに大雑把なのですが、なにか揃っているものに憧れるというところもあります。同じものとか同じシリーズとかきれいに揃っていると、それはそれで良いなと思うのです。
サラリーマンをやっている時に、あるときから仕事の記録を残そうと思いました。
きっかけは、長く続くプロジェクトの場合、毎日の区切りがとても曖昧になって、なかなか一日の仕事を終えることができないと思ったことでした。
「もうちょっとやっておこう」と考えるときりがない。
それを少し分析したところ、ひとつの原因として、今やっていることを明日に回すと翌日何をやっていたか思い出すのに苦労する。ということがあるなと思いました。
それで、やったことや考えたことを記録し、翌日に持ち越すことは明確にそう書き残すノートを作りました。
翌日はそれを見ることでスムーズに続きを始められます。
これは案外うまく行ったので、MUJIのB5ノートを買ってきて毎日見開き1ページを使うことにしました。
書くことがあまりなくても見開き1ページを使うのです。空白があっても気にしない。
空白があっても気にしないでどんどん書いていると、案外早く最後のページに辿り着きます。これがまた達成感がある。
気がついたら低いキャビネットの半分が埋まるくらいのノートができていました。それが並んでいるのを見るのはまあまあ気分が良かったものです。
こだわりのノート
そんな経験から、「ノートはもったいないと思って使うと最後まで使えない」という知見を得ました。
退職して、自然にノートを取らなくなってしまったのですが、会社員時代以上に仕事のペース配分を日々考える必要が出てきたので、またちょっと形を変えてノートをとることにしました。
手帳も好きなので、何年もほぼ日手帳を使っていました。ちょっとお高いヌメ革のカバーも誕生日のお祝いにもらったので、お気に入りではありました。
ただ、会社員のときのように日々予定があるというわけではないこともあって、あまり使わなくなってきて、さらにスケジュール管理はGoogleカレンダーによる電子化をしてしまったので、ホントに開くことがなくなってしまいました。
皮の手帳、持ちたいのですが、使わなければどうしようもないので、泣く泣く諦めることにして、その代わりにRollbahnの赤のリングノートB6を使うことにしました。
昔はメモ用にRollbahnの小さいノートを短いボールペンと一緒にワイヤーでぶら下げて持って歩いていたこともあり、とても気に入っているノートです。
Rollbahnのリングノートは裏表紙の厚紙がしっかりしていて、膝の上など不安定なところで書くことができるのがいいのです。
で、基本的にはこのノートを1日1ページ使います。最低1ページ。書くことがあまりなくても1ページ。たくさんあるときは必要なページを使います。
本当に雑記で、やったこと、アイデア、セミナーなどでのメモなど、なんでも書きます。
書くときは空白を多めにして、あとで書き足すことがあっても書けるように。ペンは消せるようにフリクションを使うことにしています。
これも何冊もたまってくるのを見るのはなかなか良い気分です。たまに読み返してみるのも楽しいものです。
と、こんなことを書き始めたのは今日がそのノートの最終ページだからですね。
次のノートを取り出す。その気分がまた良い。
気持ちを新たに日々を過ごしていこうと思います。