よく考えると変なことがある~交通業界を変えるとしたら

読書と編集 千葉直樹です

ANAに続いて、JALも巨額の赤字予想を出しました。JRも赤字です。

今の情勢ですから、経営が上手だったから赤字にならないなんてことはまずないはずなので、これ自体はまあ仕方がないことだと思います。ただ、問題はこの先回復できるかどうかです。

飛行機にしても新幹線にしても、今の姿があるのはなぜかというと、ビジネスでの移動にとても大きな価値があるとみんなが思っていたからです。ビジネスですから早いほうがいいわけで、どんどん速い移動手段を追求してきました。

確かに人が移動して行うことには意味があると思います。それはこれからも変わらない。

でも、誰でも彼でもわざわざ出かけて仕事をしなければならないかと言うと、そんなことはないということが今回はっきりしました。まあ、みんな薄々わかっていたことですね。

僕も毎週札幌と東京を行ったり来たりするという生活をしていたことがあります。日帰りを二回なんてこともありました。2時間の会議のためにトータル8時間くらいかけて移動するみたいなことをよくやっていました。

なんとなくすごいビジネスマンみたいな気分でやたらと飛行機に乗っていたわけですが、いつも頭をよぎっていたのはホントに行かなきゃいけないことなんだろうか?ってことでした。

会議なんか一回や二回出られなかったところでどうってことはないし、きちんと仕事の段取りをしておけば行かなくて済むことがたくさんあったと思います。

その段取りが面倒だから動いていたという側面は否定できません。

まさに不要不急。

案外ビジネスユースでもそういう移動が多かったのではないかと思います。

「忙しいごっこ」をみんなでしていて、それが実需だと思って営業してきたのが交通業界でした。

しかしよく考えてみると、仕事のためにあくせく早く移動するなんてどことなく貧乏くさくないですか?

そういうことにみんなが気がついてしまったら、交通機関におけるビジネス需要はもう元にはもどらないでしょう。

思考の角度を変えましょう。

地方の移動手段はどんどんクルマに移ってしまっています。大量輸送機関は壊滅的になっているのです。これは僕が北海道に住んでいるから余計に感じることかもしれませんが。

運転できない人がいるから公共交通機関は必要だという意見も否定しませんが、現実にはみんなクルマ使っています。仕方ないという側面はあるでしょう。でもそれだけでしょうか?

案外プライベートな移動というのを好んでいるのではないだろうか?ということです。

旅行がプライベートなものになってきたというのはずいぶん前から言われていることです。温泉のホテルとか団体需要で成り立っていたところが軒並み潰れたりして、プライバシー重視のホテルに移り変わっているのはもう常識です。

交通機関にも同じことが起きていないとは言えないのではないでしょうか?

僕は昔から疑問に思っていたことがあります。新幹線の座席が一列5席であることです。

東海道は高度経済成長期の昭和仕様だから仕方がないところがあると思うのですが、あとでできた地方新幹線(とあえて言う)は座席を広く取って1列4席にしてしまえばいいのにと思っていたのです。

同じ車両を走らせることを考えると5席になるのはまあ仕方ないところもあるのですが、3席の真ん中っていやじゃないですか?

せっかく広い車両なんだから、座席間隔広くしたっていいと思うんです。

その点、九州新幹線はよくやったというか、ちゃんと考えているなと思いました。

今回みたいに感染症を気にする時代には、コンパートメントというのもいいでしょう。

飛行機も同じです。座席数をぐっと減らして豪華にするんです。

まあ、こうすると損益分岐点は上がってしまうでしょう。でもお高くても乗る人は乗る。

ビジネスじゃなくて、プライベートな旅行需要を喚起するならそういう構造にしたほうがいいと思いませんか?

通勤だって、なぜあんな非人間的な満員電車をほっとくのでしょう?せめて座れるくらいにしたほうがいいのでは?

もちろん、一朝一夕にそうはならないことはわかっています。でもこういう疑問を真面目に解決することを考えないと交通機関の未来は暗いのではないでしょうか?

もう昭和的貧乏交通機関はおしまいにする。それくらいやって業績を回復することができるのではないかなと思うのです。

「いずれ需要は回復する」と単純に考えているとしたら、それは衰退への道となるでしょう。

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